- ホーム
- 基本の仕組みを理解する
農業の役割ごとに、法人を設立しよう
あなたが農業で成功したいならば、5つのことを目標にしましょう。
① 農作物(商品)を売りやすい仕組みを作る
② 補助金や助成金を申請しやすくする
③ 資金調達をしやすい体制を整える
④ 法人税や消費税を、できるかぎり節税する
⑤ 農業を継ぐ子供に、スムーズに引き渡す
実は、これを実現する最もよい体制は決まっています。
ここでのポイントは、2つです。
1つ目のポイント
農作物の販売会社と農地所有適格法人(旧:農業生産法人)を分けて設立することが、大切です。
基本的に、農業に関連する補助金や助成金は、生産設備や農作物を作る運転資金として申請することが、ほとんどです。
農地所有適格法人(旧:農業生産法人)に販売部門があると、補助金や助成金がそれに使われないように、申請するときに説明が必要となってしまいます。
また、銀行から資金調達をするときにも、販売会社は、「農作物の仕入れ資金」として、農地所有適格法人(旧:農業生産法人)は、「生産設備の購入資金」として、申し込むことになります。
このときも、2つに分かれていた方が、銀行からの融資も認められやすくなります。
さらに、農地所有適格法人(旧:農業生産法人)には、地元の農業者が出資するだけではなく、最近では大企業からの資本参加も増えてきました。
その場合、大企業やその関連会社と、農作物を卸しているスーパーが、競合会社になっていることもあります。
あなたは、
「別に、地元で競争しているわけではないはずだ」
と思うかもしれません。
それでも、大企業にとっては、競合会社のスーパーに、自分たちが出資している農地所有適格法人(旧:農業生産法人)が農作物を卸すことに、抵抗感が出てしまいます。
同じように、スーパーも、競合会社である農地所有適格法人(旧:農業生産法人)から農作物を買うことを嫌がるかもしれません。
このとき、販売会社が中間にあれば、農地所有適格法人(旧:農業生産法人)とスーパーが直接、取引を行うことはなくなります。
2つ目のポイント
農地利用改善団体のままでもよいですが、それを法人化して、一般社団法人を設立して、農地の地権者と賃貸借契約を行うべきです。
この一般社団法人は、地域資源管理法人とも呼ばれています。
一般社団法人を設立して、バラバラだった地権者をまとめれば、広い農地を使えるようになります。
そもそも、この地権者に会うことすら難しいのに、まとめるなんて不可能だとは思った人は、市区町村が運営している「農地バンク」という制度を利用しましょう。
ここには、農業を縮小したい人や耕作放棄地の情報が集まっていて、その仲介をしてくれます。
というのも、一般社団法人がなければ、農地所有適格法人(旧:農業生産法人)が地権者に支払う賃料は、農地を借りているため、消費税がかかりません。
つまり、農作物を出荷すれば、消費税をもらうのですが、賃料には消費税がかからず、全額を納めることになります。
ところが、一般社団法人が間に立てば、農地所有適格法人(旧:農業生産法人)が支払う賃料に消費税が含まれることになり、売上の消費税から差し引くことができるのです。
ここで、あなたは、
「それでは、この一般社団法人が、消費税を納めることになるのでは?」
と思うかもしれません。
ところが、一般社団法人に限らず、会社の売上が1000万円を超えなければ、消費税を納める必要はありません。
一般社団法人が受け取る賃料が1000万円を超えなければ、地権者に支払う賃料に消費税が含まれていなかったとしても、そもそも、消費税を納めないため、関係ないのです。
実際に、この体制で運営している一般社団法人で、賃料という売上が年間1000万円を超えることは、ほとんどありません。
さらに、地権者にも、メリットがあります。
それは、現在、耕作放棄地として使っていないと、雑種地の扱いとなり、固定資産税が高くなっていることがあります。
それを一般社団法人に貸すことで、「農地」と認めてもらえば、固定資産税をかなり下げることができます。しかも、地権者には、賃料も入ってきます。
このとき、一般社団法人に無償で貸し付けるという方法もあります。
「タダで貸したら意味がない」というかもしれませんが、農地を保全する活動を行うことで、給料をもらえば、給与所得控除などによって、所得税が節税できます。
地権者がこれらのメリットを理解してくれれば、農地を貸してくれる可能性は高くなるはずです。
あなたが、新しく提示した条件を、相手がすべて承諾することはないかもしれませんが、少しでも改善できれば、農地所有適格法人(旧:農業生産法人)の利益を増やすことができます。
また、自分たちでは交渉が難しいと感じたり、大手のスーパーの場合には、窓口の担当者にも上司がいて、口頭だけで承諾をもらうことができないこともあります。
そのときには、当社にお問合わせ頂ければ、そのミーティングに同席したり、要望する文章を作成するサービスも行っております。
あなたが、「現状の農業の売上と利益を、もっと効率的に増やせる体制に変えたい!」と考えているならば、今すぐ、当社まで、お問い合わせください。